テキーラの原料、製造方法、種類などをメキシコ在住が解説!

テキーラの原料、製造方法、種類などをメキシコ在住が解説!

 

メキシコ在住でテキーラを飲みまくった自分が、そもそもテキーラとは何なのかを書いていきます。

 

 

テキーラの原料は?

テキーラ/Tequilaとは、メキシコのハリスコ/Jaliscoにある村の名前で、このハリスコとその周辺(5つの州と181の村)で製造されている蒸留酒です。

アガベ・テキラナ・バリエダ・アスール

 

アガベの木

原料はアガベ(竜舌蘭)というアロエのような植物の「アガベ・テキラナ・バリエダ・アスール Agave Tequilana Weber Variedad Azul」という品種を51%以上使って、2回以上蒸留し作られたアルコール度数35〜40%の酒です。テキーラにしないで育てると木のようになります。

他の品種のアガベを使った酒は、メスカルと呼ばれ、もメキシコ発祥の酒です。アガベは古代から神聖なもので、アステカ文明ではマヤウェル/Mayahuelというアガベの神も存在し、植物学的にはサボテンではなくユリ科です。

メキシコシティのアガベ

メキシコでは町中にもアガベがあります。

テキーラ村には、大都市のグアダラハラ/Guadalajaraから車で1.5時間ぐらいで行けます。ツアーもあります。実際、特にやることはない小さな村です。

👉 実際にツアーに参加した様子はこちら:メキシコでテキーラツアーに参加!

👉 拠点となるグアダラハラの観光情報はこちら:メキシコのグアダラハラ/Guadalajara 最速ガイド:観光、レストラン、博物館、水族館

 

 

 

テキーラの製造方法

アガベの収穫

アガベの芽

アガベの畑

テキーラに使えるようになるまで約8年かかります。ヒマドール/Jimadorと呼ばれる収穫専門の人が、専門の農具で収穫します。根本から収穫するので、一度収穫したらまた育てなければいけません。親木から蕾を取り栽培するので、クローンを作るように品質は安定します。

ヒマドール

このひとがヒマドールです。

葉を全て切り落とし、根本のコアの部分だけを使います。この状態をピーニャ/Piñaと呼びます。1つ25〜45kgあり、ピーニャがブランドごとに違うので味に違いが出ます。

アガベのピーニャ

 

 

 

蒸す

テキーラの釜

2つの方法があります。伝統的な方法はレンガまたはコンクリートの窯を作って、60度で蒸気を入れ、圧力をかけながら24時間ピーニャを蒸します。その後24時間休ませることで味が強くなります。釜にはピーニャが50トン入ります。

テキーラの釜の中

現在、主流の方法はステンレスのタンクで蒸気と圧力をかける方法です。

縦型と横型があり、この方法では8時間程度で完了します。一般的に味は同じですが、釜で蒸した方がマイルドに、タンクで蒸すと濃く強くなるという意見もあります。

 

 

 

すり潰してエキスを抽出

テキーラ農場

蒸したピーニャは柔らかく、茶色い繊維質になります。

これを細かくすり潰してエキスを出します。昔は岩の車輪を馬などに引かせてすり潰していましたが、現在はほとんどのブランドが機械を使っています。

昔の製法をしているブランドもあります。エキスだけ使うので、搾りかすの繊維は家具のクッションに使われることもあります。

 

 

 

発酵

テキーラ工場

酵母を加え常温で発酵させアルコールを作ります。味と香りが決まる最も重要な工程です。

ここでアガベ100%のテキーラにするか、ミクスト(アガベ100%じゃないもの)にするかが決まります。発酵を促す触媒を加える場合は36〜72時間で完了し、加えない場合は5〜10日かかります。

この段階でアルコール度数は5%程度です。

 

 

 

蒸留

テキーラ工場2

基本的に蒸留は2回します。1回目は不純物を取り除くためにし、アルコール度数は20〜30度になります。2回目で目標の度数(35〜40度)になります。

 

 

 

熟成

テキーラの熟成

樽で熟成させます、大きい樽で600Lになります。中には熟成を促すために樽にクラシックを聴かせるブランドもあります。

ブランコという種類のテキーラは、熟成させないので蒸留し、瓶に入れて終わりです。

テキーラの樽

 

 

 

テキーラの種類(熟成タイプ)

テキーラは樽での熟成期間により、ブランコ・レポサド・アネホ・クリスタリーノ・エクストラアネホなどの種類に分けられます。

熟成期間が長いほど色が茶色くなり、値段が高くなりますが、アルコール度数はどれも35〜40%です。アボカンテ/abocanteというバニラなどの香り・甘みを加える工程の有無もあり、一般的にアボカンテされたものは高めです。

 

各種類の詳しい味の違い、種類ごとのおすすめ銘柄は、こちらでじっくり比較しています。

👉テキーラの熟成期間による違いとは?ブランコ・レポサド・アネホを比較

 

 

番外編として、ワイン樽で熟成させたピンク色の「テキーラ・ロサ」という種類もあります。

👉ピンク色のテキーラ!その名もテキーラ・ロサをメキシコ在住が紹介!

 

 

プレミアムテキーラとは?

日本で「プレミアムテキーラ」という単語を耳にすることがありますが、これはアガベ100%のテキーラのことで、日本独自の単語です。高級テキーラという意味ではありません。

このブログで紹介しているテキーラは、「まずいテキーラ」の記事で紹介したもの以外は、全てプレミアムテキーラです。

アガベ100%かどうかで何が変わるのか、カロリーや飲みやすさの違いまで詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

👉 プレミアムテキーラとは?実際に飲んだ本場メキシコ在住が解説!

 

 

テキーラのブランド・銘柄

法律で決められたブランドしかテキーラは製造できません。

 

 

ホセ・クエルボ/Jose Cuervo

日本でもよく見かけるテキーラのブランドで、庶民的なテキーラから高級シリーズまであり、現在世界的に広く知られていて、カクテルにもよく使われます。

1758年、ホセ・マリア・グアダルーペ・デ・クエルボは、スペイン国王からテキーラを商業的に生産する最初の公式憲章を受け取った後、1795年まで製造を禁止されました。最初のヴィノ・メスカル・デ・テキーラ・デ・ホセクエルボの販売を開始しました。クエルボはそれ以来、ラテンアメリカで最も古い蒸留所であるラ・ロヘニャでテキーラを生産しています。ホセ・クエルボ・エクスプレスというテキーラを飲みまくれる電車もあります。

ミル・オチョシエントス/1800:ホセ・クエルボの高級シリーズで数々の賞を取っています。1800はスペイン語でミル・オチョシエントスと言います。由来は1800年に初めて熟成に成功したからです。

 

 

👉 テキーラ1800とは?違い・種類・読み方を完全解説

 

 

 

ドン・フリオ/Don Julio

1942年にドン・フリオ・ゴンザレス/Don Julio González(当時17歳)という男が自分のテキーラを作り始めたのが、ドン・フリオの始まりです。

1947年には自身の蒸留所を手にし、1987年に名前をドン・フリオとしました。

彼は10歳から家計を助けるために働き始め、世界的な豪華で素晴らしいテキーラを作るという情熱があったので、量より品質を重視し、アガベを選び、72時間の蒸しの時間をとり、伝統的な背の高い瓶をやめ、テーブルの上に置けるように背の低い瓶を採用しました。

銘柄すべてバニラのような甘い香りが強く、熟成期間のないブランコでも十分に味わい深く、万人受けするバランスの良さが特徴です。

 

👉 本場高級テキーラのドン・フリオ/Don Julio6銘柄をメキシコ在住がレビュー、味、比較!

 

 

 

エル・ヒマドール/El Jimador

アメリカでたくさんの賞を受賞しているテキーラメーカーで、NEW MEXというカクテルも缶で発売しています。

値段は安めですが、テキーラの甘みをしっかり持っているので、とりあえず本場のテキーラを体感してみたい人におすすめです。味はクセがなく飲みやすいです。

 

 

👉 本場テキーラのエル・ヒマドール/El Jimador4種をメキシコ在住がレビュー!!

 

 

 

テキーラ・パトロン/TEQUILA PATRÓN

テキーラパトロン

世界中で飲まれている高級テキーラです。パトロン専用の農場で栽培されたアガベを使い、60の工程を経て作られます。

特徴としては手作りの瓶で凹凸があることと、甘みがとにかく強く、炭酸割りで美味しく飲めます。1989年に設立した新しいメーカーですが、工程は伝統的方法で、レンガ作りの窯で蒸し、2トンの岩ですり潰し、手作りの樽で長い時間熟成させていました。種類も多く、エクストラ・アニェホは10年間熟成したものです。

 

 

👉 本場高級テキーラのパトロン/PATRÓNをメキシコ在住がレビュー! 特徴、種類、違い

 

 

 

エラドゥーラ/HERRADURA

1870年に設立し、カサ・エラドゥーラ/CASA HERRADURAという敷地に人々は住み込みで伝統的製法で製造していました。

工程は近代化されましたが、カサ・エラドゥーラは残されています。カサ・エラドゥーラまではエラドゥーラ・エクスプレスというテキーラを飲みまくれる電車で行くことができます。エラドゥーラはスペイン語で「馬の蹄鉄」です。ロゴにもなっていますが、由来は縁起が良いからです。

テキーラの味そのものが濃く、ロックやストレートでワイルドに本来の味を楽しみたい人に向いています。

 

👉 本場テキーラのエラドゥーラ/HERRADURAの4種をメキシコ在住がレビュー!

 

 

 

トレス・ムヘレス/Tres Mujeres

アマティタン/Amatitánに農場がある比較的新しいメーカーで、ツアーで農場見学もできます。特徴は強い甘みで、エクストラ・アネホを標準品として作っているメーカーです。

流通量は少なく、メキシコでもあまり見かけません。名前の意味は「三人の女性」で、創始者が三人の娘を持っていたことが由来です。

 

 

👉 本場の高級テキーラ、トレス・ムヘレス/Tres Mujeresをメキシコ在住がレビュー!

 

 

 

サウザ/Sauza

1873年に、「テキーラ/tequila」の名付け親でもあるドン・セノビオ・サウザ/Don Cenobio Sauzaによって設立された歴史あるメーカーです

その息子のドン・エラディオ・サウザ/Don Eladio Sauzaが様々な種類のテキーラを作りました。農場はメキシコのハリスコにあり、カサ・サウザ/Casa Sauzaと呼ばれて観光地になっていて、ツアーで行けます。

日本でも比較的安めの値段で手に入りますが、超高級シリーズもあり、歴史のあるメーカーです。

ブランドの詳しい歴史や、ブルー・オルニートスなど各シリーズの違いはこちらでまとめています。

 

👉サウザ/Sauzaのテキーラをメキシコ在住がレビュー!

👉 サウザのテキーラ、オルニートス/Sauza HORNITOSをメキシコ在住がレビュー!2種類の樽を使い分ける「ブラックバレル」がメキシコ人に人気)

 

 

 

センテナリオ/CENTENARIO

1853年に設立した庶民的なテキーラとして、メキシコのコンビニには大体置いてあり、全てアガベ100%で、高級シリーズもあります。コスパが良くメキシコ人にも人気があります。

 

 

👉 本場テキーラのセンテナリオ/CENTENARIOをメキシコ在住がレビュー!

 

 

 

レゼルバ/Reserva

ホセクエルボというブランドが出しているシリーズです。熟成期間は8年以上で、メキシコでもあまり見かけません。

正確には「レセルバ」と発音し、レセルバ・デ・ラ・ファミリア/RESERVA DE LA FAMILIAという「家族のために予約されているテキーラ」という意味です。

 

 

👉 KREVAのおすすめプレミアムテキーラのレゼルバ Reservaをメキシコ在住がレビュー!

 

 

その他のブランド

上記以外にも、以下のブランドを個別にレビューしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

目的別のおすすめ・ランキング

「結局どれを選べばいいの?」という方向けに、目的別のおすすめランキングも用意しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

テキーラは原料・製造方法だけでなく、熟成期間による種類、ブランドごとの個性でも味が大きく変わります。気になるブランドや種類があれば、それぞれの専門記事もあわせてどうぞ。

 

 

 

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