マリアッチ/Mariachiとは?メキシコ在住が紹介!衣装、歴史などについて
メキシコといえばマリアッチ、テキーラ、ビール、メスカルです。
メキシコの音楽で文化の一部であるマリアッチについて勉強していきましょう。
目次
マリアッチとは?特徴
マリアッチはメキシコハリスコ州のコクラ/Cocula発祥の音楽のジャンルのことで、広い意味では、それを演奏する人となり、ユネスコの無形文化遺産にもなっています。
無形文化遺産には日本の「能」なども登録されています。
メキシコではバー、広場、公園、お祭り、飲み会で目にします。お金を払って何曲か演奏してもらえて、まるでプライベートバンドです。
カップルが曲を頼み、その演奏中にバンドに囲まれながらイチャイチャするなんてこともあります。
ロマンティックですが日本では考えられませんね。
定義としては、歌、弦楽器、トランペットで構成されるバンドです。人数は様々で三人の時もあれば、何十人でコンサートホールでやることもあります。
メキシコでは3万人の人がマリアッチの演奏者として活躍していると言われています。
マリアッチ・トラディショナル/Mariachi tradicional
1535年ごろから農民によって演奏されて発展してきた伝統的マリアッチです。
衣装もシンプルでギター、ビウエラ(見た目はほぼクラックギターの5弦の弦楽器でイタリアのものとは別物)、バイオリン、ハープ、コントラバス、ギタロン(6弦でネックが短いギターで主にベースパート)が使われる。
コリマ/Colima、ハリスコ/Jaloisco、ミチョアカン/Michoacán、ナヤリット/Nayaritで盛んで、現在もマリアッチ・トラディショナルは色々な地域で見られます。
マリアッチ・トラディッショナルの衣装
農民のような綿のゆったりとした服に、麦わら帽子です。もちろんボロボロの服ではなく、きれいな衣装です。
マリアッチ・モデルノ/Mariachi Moderno
グアナファト/ Guanajuatoのセントロ(中心街)には、たくさんマリアッチがいます。
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20世紀にテレビ、ラジオ、映画の普及によって有名になった現代的マリアッチです。ギター、ギタロン、ヴァイオリン、トランペットが基本で、フルートとハープ、アコーディオンが加わることもあり、これらどれかの楽器を使ったバンドのことで、人数も特に決まっていません。
メキシコの民族音楽として、コリード/Corrido、ワパンゴス/Huapangos、ソンハロチョス/Son harochosに細分化されます。
マリアッチ・モデルノの衣装
もとはトラディッショナルのように、農民の動きやすい服装でしたが、20世紀初めからコンサートホールで演奏されることも多くなるにつれ、ヨーロッパの貴族のようなスーツになり、色も鮮やかで装飾品も使われて、フォーマルなものになりました。
現在は大部分のグループの衣装は黒と白で、闘牛士のような衣装です。スウェードも使われ、金属のボタン、帽子は手工芸で作られています。帽子はお土産用にも売られています。
メキシコのテキーラの本場の村のテキーラで撮った動画です。黄色い服の女性が安産や子供の健康を祈って頼んだようです。
マリアッチの意味と歴史
マリアッチの意味(仮説)
一つの仮説として、1862年のフランス人の侵略のとき、フランス兵士がハリスコ/Jaliscoに着き、メキシコ人の地主が結婚式で民族音楽を演奏し、お祭り騒ぎをしている様を目撃した際、通訳に「これは何?」と尋ね、「これは結婚式です。(セ タン マリアージュ/C’est un mariage)」と答えたことが由来とされています。
このマリアージュ(結婚)という単語が、スペイン語でマリアッチになったという説です。
また、マヤ文明の言葉で「自分の同じ血を持つものたち」という意味という仮説、キリスト教のマリアから来ているなど様々なものがあります。
マリアッチの歴史
マリアッチはメキシコハリスコ州のコクラ/Coculaの農民が祭りや結婚式で演奏していたのが発祥です。
マリアッチ/Mariachiの歴史は、スペイン人の侵略が始まった1500年ごろのヌエバ・エスパーニャ時代/Nueva Españaから3世紀に渡り発展してきました。
1884年にカルロス・クルティ/Carlos Curtiが設立したラ・オルケスタ・ティピカ・メヒカナ/La Orquesta Tipica Mexicanaは、ラテンアメリカで最も古いオーケストラの一つで、2011年にはメキシコシティの文化遺産/Patrimonio Cultural Intangible de la Ciudad de Méxicoに指定されました。
19世紀の終わりに、コクラ/Coculaとテカリトラン/Tecalitlánの村でよく知られるようになったマリアッチがいくつかあり、 1896年にホセ・ガルシア/Jose Garciaのグループによってメキシコシティでも知られるようになった言われています。
20世紀初頭、シリロ・マルモレホ/Cirilo Marmolejoによるマリアッチが音楽的なアンサンブルにフォーマルなマリアッチモデルノの衣装を使い、それ以降、さまざまなグループがそれに続きました。
その後、テキーラと同様に下層階級の典型と考えられていたため、マリアッチにとっては不遇の時代でした。
革命により、マリアッチの歌詞を育まれ、国が平和になると、映画が撮影され始、そこでマリアッチが名誉を得ました。
1930年代に、マルモレホのグループはトランペットをバンドに導入し、1936年にメキシコ大統領の候補となったラサロ・カルデナス/Lázaro Cárdenasは、マリアッチ・バルガス・デ・テカリトラン/Mariachi Vargas de Tecalitlán(1898年にガスパー・バルガス/Gaspar Vargasによって設立したマリアッチバンド)を招待し、選挙運動は、メキシコのこの地方特有の音楽の再評価をもたらしました。
現在はベネズエラ、コロンビアなど、他の中南米の国々でもお祝いの席で演奏されます。またロシアでは#mariachi13というグループがスペイン語で歌っています。
メキシコのマリアッチの広場
街ごとに、マリアッチがいる広場が存在します。
プラザ ・ガリバルディ/Plaza de Galibardi(メキシコシティ)
メキシコシティにある広場で、マリアッチがウロウロしているので、とりあえず見たいという人はここにいけば見れる可能性が高いです。
そんなに広くはなく、広場の中にテキーラ博物館があり、テキーラが飲めます。
急げばトランジットの間にも行くことができますし、近くにラテンアメリカタワー等、歩いて行ける観光地がたくさんあります。
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