神の酒! メキシコのプルケとは?味、原料などをメキシコ在住が紹介!

神の酒! メキシコのプルケとは?味、原料などをメキシコ在住が紹介!

 

プルケ/Pulqueとは、メキシコでスペイン人に植民地にされる以前に住んでいた先住民が作っていた伝統的な酒です。

何も混ぜていない状態では白濁していて、それに味を加えたプルケ・クラド/Pulque Curadoは、コーヒー味、パイナップルなどの果物味などたくさん味があります。アルコール度数は4〜8%ぐらいです。

家族や個人で作られていて、日持ちもしないので(5日くらい)基本的にはスーパーやお土産物屋では売ってませんが、一部の村では缶と瓶で売っています。

 

メキシコのプルケ
プルケ・クラドです、いろいろな味があります。

 

プルケリア/Pulqueriaという、プルケのバーもあります。『ル』の発音が独特で巻き舌のようにして言うので、メキシコで日本人の発音で言っても伝わらないかもしれません。

メキシコシティにはプルケが飲めるプルケ博物館があります。

 

プルケ/Pulqueの歴史

起源

いろいろな説がありますが、起源は4世紀のイダルゴ州と言われ、10世紀から12世紀のトルテカ文化の時代に神へ捧げていたと壁画に描かれているなど、メキシコの神話や様々な書物、スペインの侵略者の書物に登場します。

マゲイは古代より神聖なもので、アステカ文明では、マヤウェル/Mayahuelというマゲイの神も存在します。

アステカ文明のメシカ族では、70歳以下が飲むのを禁止するなど厳しい掟もあり、プルケで若者が酔っているのがバレた場合、罰として1回目は頭を剃り、2回目は殴打または窒息で死刑に処されました。

公の場で酔っていた場合は、70歳以上でも家を壊されるなどの罰がありました。

何も混ぜていないプルケはプルケ・ブランコ/Pulque Blancoと呼ばれ当時は、薬のように使われることもあり、出産の近い妊婦や授乳している女性に勧められていました。

16世紀から18世紀にようやく、一般的に飲まれるようになりましたが、殺人や喧嘩が多発しました。

1607年、規則が発行され、100人につき1人の女性のみが売ることを許可されましたが、この規則は実用的ではなく、すぐに忘れられました。

 

名前の由来

プルケは5世紀頃からアステカ文明で使われていたナワトル語/Nahuatlで、オクテリ/Octliと呼ばれていましたが、スペイン人が製造方法によって腐った酒と訳したことからプルケと呼ばれるようになりました。

 

プルケ/Pulqueの原料

メキシコのアガベ

リュウゼツラン

マゲイ/Magueyという竜舌蘭(りゅうぜつらん)の樹液を発酵させて作ります。

見た目はアロエのような感じで、70種類メキシコにはあります。因みにテキーラはこのマゲイのアガベ・アスール/Agave Azulという種類を使います。

アガベは種類によりますが、完全に成長するまで7年から15年かかります。

 

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プルケ/Pulqueの製造方法

 

材料の準備

マゲイのピーニャと呼ばれる根本の丸い部分からアグアミエル/Aguamielという樹液を穴を開けてトラチンケロ/tlachiqueroという職人がアココテ/Acocoteと呼ばれるヒョウタンで作った筒のようなもので吸います。その後マゲイは死にます。

発酵

桶やステンレスのタンクに入れ不純物がないことを確認したら、以前に作ったときの酵母を加えます。

この時に味に違いを出すために、他の植物の根などを一緒に入れることもあります。

その後、味がついているプルケ・クラドは、果物を濃厚な粘り気になるまで、水と砂糖、あるいは蜂蜜を混ぜながら、粉砕し茹でて冷めたらプルケと混ぜて味をつけます。

味はイチゴ、クルミ、チコレート、グアバ、チリ等があります。

 

プルケ/Pulqueの味

ヤクルトみたいな味がして、酸味のあるまさに発酵食品という感じです。独特のヌメりがあるのが特徴で、アルコールは4〜8%程度ですが、ビールのようにゴクゴク飲む感じではないです。

牛乳と割ったり、カクテルのようにして飲むこともあります。是非お試しを!!

 


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