メキシコのハカランダとは?春の紫の花を現地在住が紹介!ギターの材料?
メキシコ在住の自分がメキシコで春(4月ごろ)に花が咲くハカランダという木について解説していきます。
ハカランダ Jacarandaは、メキシコの公用語のスペイン語で『ja』は『ハ』と発音するので、スペイン語ではハカランダと言います。 英語圏の人は「ジャカランダ」と言う人もいます。
また、ギターの材料にも使われブラジリアンローズウッドとも言われます。
目次
ハカランダとは何?特徴、ギターの木材?
ハカランダは、中南米に自生する高さ15メートル以上にもなる大木であり、直径1メートル以上の太い幹を持っています。
葉は5枚から9枚の小葉から成り、深緑色で光沢があります。花はラッパのような形をしていて、春に開花し、青紫色から薄紫色の美しい花を咲かせます。
メキシコの春は日本と同じ4月ごろです。
花期は1か月ほどで、散り際には美しい花吹雪を見ることができます。
ハカランダは、暑さや乾燥に強く、成長も早いことから、道路の街路樹や公園の木としても利用されていて、4月ごろメキシコを歩いているとよく道で見かけるので、あまり日本の桜のように特別に感動する感じはありません。
ハカランダはギターの材料に使われている?
ギターやベースに使われる場合は「ブラジリアンローズウッド」と呼ばれる場合もあり、美しい木目で高級材として知られています。
一般的な特徴は以下になります。
- 音質の良さ:ハカランダは、木材の中でも非常に密度が高く、振動に対する反応性が良いため、非常に明瞭でクリアな音を出すことができます。また、低音域が豊かで、高音域も鮮やかであることが特徴的です。
- 手触りの良さ:ハカランダは、密度が高く硬い木材である一方で、緻密で滑らかな木目が特徴的なため、手触りが非常に良いです。
- 耐久性の高さ:ハカランダは、耐久性が高いため、ギターの指板やブリッジ、ピックガードなどのパーツとして使用されることが多いです。特にフィンガーボードとして使用されることが多く、重要で加工が細かく手作業で行われることもあるので値段が上がることもあります。
- 色合いの美しさ:ハカランダは、茶色や濃い紫色、青みがかった紫色など、様々な色合いがあります。
なぜハカランダは高級?
ハカランダは天然資源であるため、森林破壊の問題の観点から、国際的な保護対象種に指定され、天然林での伐採が禁止されています。
また、現在、ハカランダは、持続可能な森林管理に基づいた林業による栽培や、既存の林地の再生などを通じて、安定的な供給が行われていますが、輸出や輸入などはワシントン条約、CITE(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)で規制されています。
ギター製造業界では、森林保護と持続可能な資源利用に貢献するため、代替材の開発や、認証制度の導入などを進めています。
ハカランダはなぜメキシコにある?メキシコの桜?
ハカランダはメキシコの桜と言われることがあります。
これは1912年に日本からワシントンへ3020本の桜の苗木が送られたときに、メキシコも同様に日本との絆を深めたいという思いから、当時の大統領は桜を要請しました。
しかし、春に雨が降らないメキシコの気候では桜が育つのが難しく、ペルーとメキシコで園芸家をしていた日本人の松本辰五郎は、メキシコ政府に桜の代わりにブラジルから持ち込んだハカランダを街路樹として植えたらどうかと提案し、採用され現在メキシコの春の象徴になっています。
メキシコ人の中には、日本人がハカランダをプレゼントしたと思っている人もいますが、正確には違います。
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ハカランダはメキシコでいつ、どこで見れる?
ハカランダはメキシコの春(3月から5月)に花が咲き、見ることができます。
実際、メキシコシティ、グアダラハラなどの大都市には、道でたくさん咲いています。
メキシコシティの観光地の中では、チャプルテペック公園という巨大な公園など、さまざまな場所で見ることができます。
日本でハカランダは見れる?
日本には自生していません。
木が育ち、花が咲くには日照時間などの条件が必要なので、日本の気候的には難しいと言われていますが、宮崎県などのごく一部の地域で数本の木を見ることができます。
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