ぺツル Petzlのおすすめクライミングロープ!比較と選び方!

ぺツル Petzlのおすすめクライミングロープ!比較と選び方!

 

クライミングロープは様々な種類があり、結局どれが良いのか?何が違うのか?どうやって選べばいいのか?を世界中でクライミングをしてきたノマドの自分が書いていきます。

 

長く続けるかわからないので、とりあえず安いロープを買おうと思っている人もいると思いますが、命に関わるものなので、「安い初心者用」のような製品はなく、全て高い性能を持つロープになっています。

 

最初にロープの種類の説明、その後におすすめのクライミングロープの説明という構成になっています。

 

ぺツル Petzlとはどんなメーカー?

 

ペツルはフランスの登山用品メーカーで、クライミングだけでなく、救助の際に必要なハーネスなどのギア類、ウェアや登山用ヘッドランプを製造しています。

1970年にフェルナンド・ぺツルが創業し、発明された登山用ヘッドランプは、その後も登山に限らず様々な目的に適したモデルを提供しています。

 

ぺツルのロープの種類

 

ぺツルのロープは、ダイナミックロープとセミスタティックロープの2種類あります。

リードクライミングでビレイに使う場合は、ダイナミックロープを選びましょう!

 

ダイナミックロープとは?

ダイナミックロープとは、一言で言えば、「伸びるロープ」です。

クライマーが落下した時に伸びて衝撃を吸収してくれます。

 

伸縮率(伸び率)10〜35%程度のものを言い、伸び率が高いほどロープは伸びます。 落下の危険がある場合は、このダイナミックロープを使います。

 

以下はぺツルのダイナミックロープです。

モデル名ボルタ ガイドボルタアリアルコンタクトコンタクトウォールマンボルンバ
太さ

(mm)

9.09.29.59.89.810.18.0
長さ

(m)

30, 40, 50, 60, 80, 10030, 50, 60, 70, 80, 10060, 70, 8060, 70, 8030, 4050, 60, 7050, 60
重さ

(g/m)

54555860606544
耐墜落回数シングル:5

ハーフ:20

ツイン:25

シングル:6

ハーフ:20

ツイン:30

7777ハーフ:7

ツイン:22

ボビン数404040404040-
備考シングル

ダブル

ツイン

UIAA ガイドドライ加工

シングル

ダブル

ツイン

デュラテックドライ加工

シングル

デュラテックドライ加工

シングルシングルシングルツイン

デュラテックドライ加工

 

デュラテックドライ加工とは、水、氷、汚れ、摩耗に強い撥水加工です。

 

ボルタガイドとボルタの違いは、太さとドライ加工です。

ボルタガイド9.0mmは撥水加工がGuide UIAA DRYという「UIAA が定める撥水試験の要求事項 (吸水が2%未満)に適合」している撥水力が極めて高いロープになり、微妙にボルタより硬いです。

 

セミスタティックロープとは?

ダイナミックロープと比べて「伸びにくいロープ」です。

さらに伸びないロープをスタティックロープと呼びますが、ぺツルは製造していません。

墜落を想定していないロープで、高所作業など最初からロープにぶら下がって作業するときなど、効率よく荷物を引き上げたりできます。

 

セミスタティックロープとスタティックロープはクライミングでは使いません。

 

以下ぺツルのセミスタティックロープです。

モデル名クラブプッシュ
太さ

(mm)

10.09.0
長さ

(m)

40, 60, 70, 20040, 60, 70, 200
重さ

(g/m)

7055
耐墜落回数55
ボビン数3232
備考

 

 

ダイナミックロープには、シングル、ダブル、ツインロープがある

 

ぺツルだけに限った話ではありませんが、ダイナミックロープ(伸びるクライミング用ロープ)には、シングルロープとダブルロープ、ツインロープという種類があります。

 

・シングルロープとは、1本で使えるロープ

 

クライマーに対して1本で使うため、直径8.9〜11mmで太く、強度があるロープです。

リードクライミング、トップロープクライミングで使います。

 

・ダブルロープとは、2本を独立して使うロープ

ダブルロープはシステムの名前で、実際に使われるロープはハーフロープと呼ばれます。

シングルロープのシステムを細いハーフロープを使い2つにしたシステムがダブルロープです。

1つのシステムが完全に死んでも、もう一つバックアップがあるイメージです。

アルパインクライミングという過酷で、不確定要素が多いクライミングやマルチピッチクライミングで使われます。

太さは7.8〜8.5mmになり、シングルロープよりも2本使うのでトータルの重さは重くなり、扱いは複雑になります。

 

重くなりますが、もちろんシングルロープも、ダブルロープのシステムで使えます。

ぺツルのハーフロープ専用のロープは、太さ8mmの「ルンバ」だけです。

 

 

 

・ツインロープとは、2本を束ねて1本として使うロープ

単純に2本が切れてももう一本あり安全です。

世界的にもマイナーなシステムです。

 

ぺツルのロープでは「ボルタ ガイド」と「ボルタ」がシングルロープ、ダブルロープ、ツインロープの全てで使うことができます。

 

ぺツルのクライミングロープの太さ

 

ぺツルのシングルロープの太さは9.0 〜10.1mmです。

 

太いほうが

・単純に重さが重くなる

・強度がある

・衝撃吸収性がある

・扱いづらい、クリッピングしづらい

細いロープは以上の逆の性質があります。

 

ぺツルのクライミングロープの長さ

 

長さは30, 40, 50, 60, 70, 80, 100, 200mがあり、モデルによって違います。

 

ジムにもよりますが、ジムでのリードクライミングに使うのには30〜40m必要です。

外岩でリードクライミングをするのには、50〜70mがおすすめになります。

 

ジムでも外でも使いたい人は50mがおすすめになります。

 

もちろん30mと60mでは大きさ、重さが全然違うので、とりあえず最初はジムで練習したいし、大きい荷物を持ちたくない人は全然30mで大丈夫です。

 

耐墜落回数とは?

耐墜落回数は、ロープの強度を示す値で大きいほど強いロープとなります。

落下試験では、長さ2.8mのロー プを用い半径5mmのエッジにあてて、シングルロープの場合80kg、ハーフロープの場合55kg、ツインロープの場合2本束ねて80kgのおもりを4.8m落下させて切断されるまでの回数を測ります。

耐墜落回数7とは、7回耐えたという意味です。

 

特に落下を想定したジムでのクライミングは、この数字が大きいほど良いです。

 

ぺツルのクライミングロープのボビン数とは?

 

ボビン数とは外皮の編み糸の数の事です。

多ければ多いほどに耐久性あり、反対に少なければ衝撃吸収性の高いことを表していますが、これは直径が同じ場合の比較なので実際はそこまで気にしなくて良いです。

ぺツルの場合、ダイナミックロープは40、セミスタティックロープは32個になります。

 

UIAA ガイドドライ加工とは?

 

ぺツルのロープには、「UIAA ガイドドライ加工」されているものがありますが、これは

コンディションにかかわらずロープを乾いた状態に保つことができる撥水加工です。

UIAA(国際山岳連盟) が定める撥水試験の要求事項 (吸水が 2 % 未満) に適合しています。

 

 

まとめ:結局ペツルのクライミングロープはどれが良い?

 

クライミングで使うのでダイナミックロープ(伸びるロープ)を選び、シングルロープ(1本で使えるロープ)を選ぶと6種類に絞られ、その中でジムで使うか外岩で使うかでおすすめは以下のロープになります。

 

ジムで使うのにおすすめのクライミングロープ

ジムで使うことを考えると長さは30mで、墜落回数が多いものが最適となります。

ジムでは、どうしても墜落回数が増えます。

以上を考慮して、ジムでぺツルのおすすめロープは以下の2つになります。

 

・ボルタ Volta  30m

太さ:9.2mm

重さ:55g/m

耐墜落回数:シングル 6回

色:オレンジ

全モデル中でも最軽量クラスです。

 

 

 

・コンタクトウォール 30m

太さ:9.8mm

重さ:60g/m

耐墜落回数:シングル 7回

色:ブルー

太めで持ちやすく、ボルタよりも安いです。

 

 

 

外岩で使うのにおすすめのクライミングロープ

外岩で使うときは、長さ60mで撥水加工が付いているものが最適になります。

撥水加工がないものは、濡れてしまうと重くなり、強度も変わってしまいます。

 

以上を考慮して、外岩でぺツルのおすすめロープは以下の2つになります。

 

・ボルタ ガイド 60m

太さ:9.0mm

重さ:54g/m

耐墜落回数:シングル 5回

色:オレンジ

撥水加工あり:UIAAガイドドライ加工

ぺツル全モデル中でも最軽量です。

 

 

・アリアル 60m

太さ:9.5mm

重さ:58g/m

耐墜落回数:シングル 7回

色:レッド、ブルー

撥水加工あり:デュラテックドライ加工

ボルタガイドよりも安いです。

 

 

ジムと外岩両方で使えるおすすめのクライミングロープ

ジムと外岩で使うためには、撥水加工があり、長さ50mが最適となり、それを満たすロープは、ボルタ50mとなります。

 

・ボルタ 50m

太さ:9.2mm

重さ:55g/m

耐墜落回数:シングル 6回

色:オレンジ

全モデル中でも最軽量クラスです。

 

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